コラム

WB HOUSEの家づくりコラム

答えは伝統が継いできた『家の呼吸』

例えば私たちは生活の中で結構な量の水分使っています。
大人一人当たり1.5リットルの水分を使っています。四人家族では約6リットルもの水蒸気を発散しています。
おじいちゃんの家はこの大量の水蒸気を土の壁が吸収し、太陽が当たれば自然と放出してくれました。
すると室内には余計な水分はこもらないため湿度は下がります。ところが現代住宅はどうでしょう?土壁が石膏ボードに変わったまでは良かったのです。
しかしその上にビニールクロスを貼ってしまった。
天井にビニールをはり壁にビニールを貼る・・・ビニールハウスですね。
湿度が高くなるとカビが生えますね、ダニも動きだしますね。
そして、フローリングやドアなどに使われている合板から湿気と一緒に化学物質が揮発してきます。
ビニールによって壁を抜けることができません。カビは生えやすく化学物質は残留し空気は汚れるのです。
暖気を捨てず空気を汚さない技術は単純です。
綿のシャツを着ていれば汗は抜けてゆく、ビニールのシャツを着ていれば体はべとべと。
壁に湿気を通す材料を使ってください。
湿気とともに化学物質もにおいも抜けてゆきます。
カビも生えず空気は悪くなりません。
消臭剤もいらないですよ!

どう解決したらいいのでしょうか?

大人一人当たり一日に呼吸する空気の重さは、約20キロにもなるといわれています。
例えば食事は三食で2キロと言われますのでおよそ10倍摂取してることになります。
空気が化学物質やカビなどをふくまない新鮮な物であれば問題はないわけです。
では昔ながらのオール天然素材の家を造ること?しかしながら現在そういった材料も手間も逆に高く、坪100万円は下らないでしょう。
そこまでかけても、おじいちゃんの家は暖房効率が悪く、快適とは程遠いものです。

では換気をきちんとすればいいじゃないか!またカビが生えないようにするには絶えず外の空気と入れ替えればいいですね?ん、待てよ、さっきの北海道のお父さんの話じゃなけど、冬は寒気を逆に夏は熱気を入れ替えるのではたまりませんね。
北海道ではこの矛盾を解決しようと、熱交換システムを搭載した換気装置を取り付け頑張ってみたそうです。
ところが熱交換率は半分、単純に外の‐20℃の熱と室内の20℃の熱を触れ合わせて交換しても0℃にしかならず、また各部屋に新鮮空気を送るはずのダクト内はほこりがつきカビやダニが繁殖するといった悪循環をまねいているようです。
これでは機械で外の空気と入れ替えるということも二次被害になってしまいますね。どうしましょうか?

しわ寄せが女性や子供に

50年前合板が出始めのころ、虫が出て床下が木の粉だらけになりました。
メーカーは接着剤に防虫剤を投入し、それがシックハウスの原因に代表されるホルムアルデヒドなど化学物質の始まりです。虫は止まりましたが、大工さん達が目や頭が痛くなり症状が出始めました。

当時はまだ風通しを意識していたので、化学物質の濃度はそれほど室内に留まりませんでした。
ところが30年ほど前から、北海道から『高気密高断熱』徹底した冬向きの家づくりが始まったのです。
私が最初に出会った社長さんたちは『旭川はシックハウスも発祥の地だ』と言われていたのを今でも思い出します。
この大自然で生活する皆さんが、なぜ家の中で調子を悪くしなければならないのか?旭川で講演を聞いてくれたお父さんが、娘さんは新築のマンションに入って間もなく調子が悪くなり、窓を全開にして生活させていると。
まさか-25℃になる冬もですか?と尋ねると、さすがにそういうわけにいかなく困っていたんだけど、今日はいい話をきいたと喜んでいました。

50年以前の家づくりには化学物質は存在しませんでした。
ところが職人を育てず量産住宅が増え、食品でいえば早くて安くて簡単と添加物が入れられ、更に夏向きの家が強烈に冬向きに移行したわけですから出るべくして出たといったところでしょう。喘息・アトピー・偏頭痛などの現代病は増え続けています。

衣食住 半世紀の劇的な変化の中で

住まいという環境を考えますと、年々温暖化し冬は暖かくなっているものの、冬の暖房効率をあげてゆくという流れは加速しています。
50年以前のおじいちゃん、おばあちゃんの家に比べると暖房効率は飛躍的にあがりましたね。

しかし、当時の家を見ると、屋根は萱葺き、瓦も土、柱は木で土壁を塗りました。建具は木製で障子紙を貼り、畳は井草、すべて自然素材に囲まれて私達の先祖は生活してきました。

若い頃よく大工の先輩方に『日本の家は夏向きに造れ』と言われたものです。私も通気が悪く材木が腐ったりする現場にも遭遇しました。すると高温多湿の日本では、湿気を抱えない環境をつくらなければならない。=風通しのいい家=夏向きの家となるのでしょう。

ところが50年ほど前から、住宅の普及に伴い、自然素材を扱うには高度な職人の技術を必要とします。そこで木の動きを止めるため薄くスライスして接着剤で貼り合わせた合板やビニールクロスといった新建材を使う量産住宅が本格化しました。工務店が継承してきた自然素材の伝統工法はいつの間にか在来工法とされ始めたのです。

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